アブ・シンベル神殿

Abu Simbel temple


アブ・シンベル神殿はアスワンの南280km、新王国時代にラムセス2世(3300年位前)によって建造された岩窟寺院
アスワンハイダム建設時に水没の危機に晒されたが、ユネスコの国際キャンペーンによって救済された。1964年〜68年に工事が
行われ、大小2つの神殿は多くのブロックに切断する方法で、元の位置より60m高い場所にそっくり移設された。
カルナック神殿やルクソール神殿に自分自身の巨像を多く残したラムセス2世は自己顕示欲が強かった。その極め付きがこの神殿。
砂に埋もれかけていた神殿は1813年スイスの探検家ブルクハルトによって発見された。


神殿正面は高さ20mの4体のラムセス2世の巨像
過去の大地震で左から2番目の像は上半身が崩れ、尊頭など
の石塊は現在も転がっている。表情はそれぞれ異なっている
入り口の左右には王妃の像が、足元に何人か子供の像がある
入り口の上部には太陽神の立像が彫られている

入り口を入って直ぐの部屋の列柱8本に、
ラムセス2世が両腕を交させたオシリス神として表されている

ナイル川を神格化させたハピ神が向かい合い、
ハスの花とパピルスを中央で結びエジプト統一を表す

大列柱室のラムセス2世像

シリアの城を攻める2頭立て戦車に乗り、矢を射るラムセス2世

神殿一番奥に神殿に祀られた4人の神々の坐像が彫られている
この内の右から2人目が神格化されたラムセス2世
2月と10月にここまで朝日が差し込む。意図的設計による

アブ・シンベル小神殿正面
左3体、右3体の夫々中央がネフェルタリ王妃
守るように両側の4体はラムセス2世
中にはハトホル神レリーフの列柱、王妃の彩色レリーフあり

アブ・シンベル神殿のある所からナセル湖を望む
この60m下に以前のアブ・シンベル神殿があった